“信楽焼のタヌキの置物がひそかに宇宙に進出していたことを知る人はほとんどいないだろう。いや、ひそかにではなく、威風堂々と旅立っていた。お正月だからといって、ほら話をするのではない▼話は終戦直後の東京・神田にさかのぼる。進駐軍の仕事をしていた男性が、米軍相手に刺しゅうパッチなど雑貨を納入する商売を始めた▼1964年、日本勤務の海軍中佐から士気を高めるためのトロフィーの注文を受ける。なぜか飲食店の店先でよく見るタヌキの置物がいいということになった。信楽産の子連れの雌タヌキが納入された▼トロフィーは毎年、海軍の最高の戦闘機部隊に与えられ、「パイロット魂」の象徴として受け継がれるようになった。各地の部隊を渡り歩き、ついに2010年、海軍出身の飛行士とともにスペースシャトルに搭乗する”
— 京都新聞 凡語 - タヌキ、宇宙に行く (via katoyuu)
